遊興あそび)” の例文
したがってその時だけの遊興あそびならばこうの論は無いが、し市郎が其後そのごも柳屋へ通っているようならば、少しく警戒を加えねばならぬ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
吉原かぶりの後ろつきも小粋な男が、先ず遊興あそびの帰りとでもいうような物腰で、急ぐでもなく歩いていた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
やれ喧嘩をするな遊興あそびをするなとくだらぬことを小うるさく耳のはたで口説きます、ハハハいやはや話になったものではありませぬ、え、茶袋とは母親おふくろのことです
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
兜町かぶとちょうの、ぱりぱりしたのが三四人、今も見物で一所ですがね。すぐ切上げてもいいんですの。ちょっと一座敷、抜け荷を売りゃ……すぐに三十と五十さ、あなた。あなたの遊興あそびは、うわになるわ。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「はい、いづれ遊興あそびに行くとは思ひました。」
マルクスの審判 (新字旧仮名) / 横光利一(著)
やれ喧嘩をするな遊興あそびをするなと下らぬ事を小五月蠅く耳のはたで口説きます、ハヽヽいやはや話になつたものではありませぬ、ゑ、茶袋とは母親おふくろの事です、なに酷くはありませぬ茶袋で沢山です
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)