連呼れんこ)” の例文
私は此の部屋にじっとすわっていることに、一種の不快な亢奮こうふんを感じて、呼吸をぐっととめた。娘の名を連呼れんこする泣声が再び烈しく起った。嗚咽おえつの声がにわかに高まって来た。
風宴 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
喇叭らつぱあるひと喇叭らつぱ吹奏ならし、何物なにひと双手もろてげて、こゑかぎりに帝國萬歳ていこくばんざい! 帝國海軍萬歳ていこくかいぐんばんざい連呼れんこせられよ、だん/″\とちかづく二そう甲板かんぱん巡洋艦じゆんやうかん縱帆架ガーフに、怪艇くわいてい艇尾ていび
そうして精神生活の特色は自由である、自由であると連呼れんこした。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)