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退口
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のきぐち
ふりがな文庫
“
退口
(
のきぐち
)” の例文
「新発田尾張、新津丹後。また本庄越前、北条安芸などはいかがいたしたか。柿崎は首尾よく
退口
(
のきぐち
)
を取ったであろうか。直江は……」
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いけ
年
(
どし
)
を
仕
(
つかまつ
)
った、学芸記者が
馴
(
な
)
れない軽口の
逃
(
にげ
)
口上で、帽子を
引浚
(
ひっさら
)
うと、すっとは出られぬ、ぎっしり詰合って飲んでいる、めいめいが席を開き、座を立って
退口
(
のきぐち
)
を譲って通した。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
是非
(
ぜひ
)
におよばす首を揚げて引取ること、そのほか合図の小笛、
鉦
(
どら
)
、
退口
(
のきぐち
)
のこと、引揚げ場所のこと、途中近所の屋敷から人数を
繰
(
く
)
りだした場合の挨拶、上杉家から追手がかかった時の懸引
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
もっとも悲壮だったのは、自分から
殿軍
(
しんがり
)
をひきうけて、味方の大軍が、
退口
(
のきぐち
)
を取った後も、わずかな手勢と共に、金ヶ崎の孤塁に残った藤吉郎であった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よい気になって長陣していたら、敵は、
退口
(
のきぐち
)
を断って、所々の味方とつなぎを取り、われらを重囲に
堕
(
おと
)
してから、本相をあらわして戦い出したにちがいない。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その日、
佐々成政
(
さっさなりまさ
)
は、重傷を負い、野村
越中守
(
えっちゅうのかみ
)
は戦死し——辛くも前田犬千代が力戦して、わずかに味方の
退口
(
のきぐち
)
を取ったので、全滅をまぬかれたくらいだった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、信長が朽木越えした夜の翌朝から、白昼にかけて、柴田勝家、坂井右近、
蜂屋兵庫
(
はちやひょうご
)
、池田勝三郎などの面々、九万の味方は、徐々に
退口
(
のきぐち
)
を落ちて行った。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
謙信の憂えていたのも、
退口
(
のきぐち
)
退口
(
のきぐち
)
と頻りにつぶやいたのも、その点に気がかりがあったにちがいない。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
退口
(
のきぐち
)
は裏門と一決のこと。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
退
常用漢字
小6
部首:⾡
9画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“退”で始まる語句
退
退屈
退治
退引
退出
退嬰
退儀
退潮
退却
退去