“退口”の読み方と例文
読み方割合
のきぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「新発田尾張、新津丹後。また本庄越前、北条安芸などはいかがいたしたか。柿崎は首尾よく退口のきぐちを取ったであろうか。直江は……」
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いけどしつかまつった、学芸記者がれない軽口のにげ口上で、帽子を引浚ひっさらうと、すっとは出られぬ、ぎっしり詰合って飲んでいる、めいめいが席を開き、座を立って退口のきぐちを譲って通した。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
是非ぜひにおよばす首を揚げて引取ること、そのほか合図の小笛、どら退口のきぐちのこと、引揚げ場所のこと、途中近所の屋敷から人数をりだした場合の挨拶、上杉家から追手がかかった時の懸引
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)