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踉
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つ
ふりがな文庫
“
踉
(
つ
)” の例文
嗚呼アノ爺も
罷
(
や
)
めさせられた、と思ふと、渠は云ふに云はれぬ
惡氣
(
さむけ
)
を感じた。何處へ行つても恐ろしい怖ろしい不安が渠に
踉
(
つ
)
いて來る。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
此人達は大小を指して殿様の行列の後に
踉
(
つ
)
いて歩いた。
勤王佐幕
(
きんわうさばく
)
の
喧
(
やかま
)
しい争闘の時には
昼夜兼行
(
ちうやけんかう
)
で浜町の上屋敷に上訴に出かけて行つたこともあつた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
私がチベットの方向に向って出立すれば必ず跡を
踉
(
つ
)
けて来て私を殺すかあるいはチベットまで一緒に行って
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
監物が腰をあげると老僧が
前
(
さき
)
に立って案内した。監物の臣は監物の
背後
(
うしろ
)
からしぶしぶ
踉
(
つ
)
いて往った。
不動像の行方
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
私は「銭形平次」を書き始めた頃は、
大袈裟
(
おおげさ
)
な道具立てと、怪奇な筋と、物々しい身振りで読者を驚かそうとした当時の
所謂
(
いわゆる
)
大衆読物の型に、一応は
踉
(
つ
)
いて行ったものである。
捕物小説のむずかしさ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
それでも相応に糸瓜は空高く伸びたので、それを攀じ登って行くと犬も後から
踉
(
つ
)
いて来たが、草履がたった一足だけ足らぬばかりに、天までもう一歩という所で糸瓜は止まっている。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
で、この頃は私は、どこへ行くにも母の
袂
(
たもと
)
にぶらさがって
踉
(
つ
)
いて歩いていたが、叔母が来てからというもの、父は、私が母に踉いて出かけるのを妨げた。いろいろとすかして私を家にひきとめた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
張鎰は驚いてその後から
踉
(
つ
)
いて往った。
倩娘
(新字新仮名)
/
陳玄祐
(著)
ゾロゾロと
踉
(
つ
)
いて来た人達は、思わず声を立てたのも無理はありません。
銭形平次捕物控:074 二度死んだ男
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
踉
漢検1級
部首:⾜
14画
“踉”を含む語句
蹌踉
踉蹌
踉々
蹌々踉々
蹌踉々々
蹌踉蹌踉
踉々蹌々
踉蹌中
踉蹡
蹌踉状