跡役あとやく)” の例文
一方は年寄兼問屋後見役小竹金兵衛忰として、付き添い二人、宿方惣代そうだい二人同道の上で、跡役あとやくを命ぜられて来たあれ以来の間柄である。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
川崎金右衞門聲をあげだまれ傳吉もの/\しく言葉をかざり刄物の吟味を申立るが夫を汝にならはんや其意趣そのいしゆある事を言聞さん憑司事先年村持の山をきりたるとがに依て村役を退けたり其跡役あとやくは上の思召にて汝を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
惣内跡役あとやくに御領主樣へ願ひ出九助儀名主役仰付られ相勤居候處當三月十九日夜下伊呂村大井河續きの河原に於て右惣内夫婦何者の爲に切害せつがいせられしか二人共に首は切て取かくどうばかり殘り居りしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
以て家財取上追放申付られ家主家財勘太郎家財とも權三助十へ下さるゝ間双方さうはうあはせしかるべく住居すまひ致せと申渡され又勘太郎有金ありがね六十兩は彦三郎并に權三助十へ廿兩宛下し置れ權三は勘兵衞跡役あとやくとなり町の事なれば當分たうぶん心添こゝろぞへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)