足蹈あしぶみ)” の例文
「帰らん? 帰らんけりやよろしい。もう明日あすからは貴方のここへ足蹈あしぶみの出来んやうに為てしまふから、さうお思ひなさい」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
近い処が、お前さんが前刻さっきお話の、その黒百合というものだ、つい石滝とかの山を奥へ入るとあるッていうのに、そら、昔から人が足蹈あしぶみをしない処で、魔処だ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
繁き足蹈あしぶみ
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
時に少年の姿は、高く頭上の風に鷲をただよわせ、天を頂いて突立つったったが、何とかしけむ、足蹈あしぶみをして
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けたたましく二つ三つ足蹈あしぶみをして、胸をゆすって、(火事じゃ、……宿しゅくじゃ、おたにの方じゃ——御免。)とひょこひょこと日和下駄ひよりげたで駆出しざまに、門を飛び出ようとして、振返って
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
海野は仕込杖もて床をつつき、足蹈あしぶみして口惜くちおしげに
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
海野は仕込杖以てゆかをつつき、足蹈あしぶみして口惜くちおしげに
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
や、や、や、——激しき人声、もの音、足蹈あしぶみ。——
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まあ、君は、」と、足蹈あしぶみで橋を刻んでれると
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)