たた)” の例文
どっちへ答えてもなじるようにしてだんだん問答を進めますので、その問い方と答え方の活発なる事は真にいわゆる懦夫だふたたしむるの概があるです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
おとらがしおを見て、用事を吩咐いいつけて、そこをたたしてくれたので、お島はやっと父親の傍から離れることが出来た。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「面目無くて私、この座がたたれません。間さん、お察し下さいまし」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
両手をつえたたんとしてはまた坐り、坐らんとしてはまたつ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)