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貶
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おとし
ふりがな文庫
“
貶
(
おとし
)” の例文
すべてごりっぱなものであって、だれも
貶
(
おとし
)
める言葉を知らなかった。桐壺の更衣は身分と御愛寵とに比例の取れぬところがあった。
源氏物語:01 桐壺
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
そのベルナルドオを難ずる詞は、多少我
創痍
(
さうい
)
に
灌
(
そゝ
)
ぐ藥油となりたれども、アヌンチヤタを
貶
(
おとし
)
むる詞は、わが
容易
(
たやす
)
く首肯し難きところなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
特にその中の誰々だけを優遇し、誰を
貶
(
おとし
)
めるということはしない。そういう差別待遇は中村屋の制度のどの方面にも絶対に存在しないのである。
一商人として:――所信と体験――
(新字新仮名)
/
相馬愛蔵
、
相馬黒光
(著)
為すべきは必ず為して、
己
(
おのれ
)
を
衒
(
てら
)
はず、
他
(
ひと
)
を
貶
(
おとし
)
めず、恭謹にしてしかも気節に乏からざるなど、世に
難有
(
ありがた
)
き若者なり、と鰐淵は
寧
(
むし
)
ろ
心陰
(
こころひそか
)
に彼を
畏
(
おそ
)
れたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
人を
貶
(
おとし
)
める、それも程度こそあれ、中間小者に等しいとか、わけもなく生え伸びる路傍の雑草とは過言も
甚
(
はなは
)
だしい、藤六は歯がみをしながらひき返そうとした、するとなお無遠慮に
足軽奉公
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
周囲から陽に
貶
(
おとし
)
められ、陰に
羨
(
うらや
)
まれる妾と云うものの苦しさを味って、そのお
蔭
(
かげ
)
で一種の世間を馬鹿にしたような気象を養成してはいるが、根が善人で、まだ人に
揉
(
も
)
まれていぬので
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
サンタは我を慰めて、ベルナルドオの心ざまを難じ、又アヌンチヤタの
性
(
さが
)
をさへ
貶
(
おとし
)
め言へり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
貶
漢検1級
部首:⾙
12画
“貶”を含む語句
貶黜
毀誉褒貶
褒貶
見貶
貶謫
貶斥
人間褒貶事千古
天主怒而貶入地獄
美刺褒貶
褒貶毀誉
貶意
貶所
貶称
貶竄
貶辭