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豊艶
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ほうえん
ふりがな文庫
“
豊艶
(
ほうえん
)” の例文
清長の描ける風俗画の美人は古今の浮世絵を通じてその容貌姿勢最も健全
豊艶
(
ほうえん
)
にして四肢の比例最も美しく自然なり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
マダムは二十七、八の美人で芸者あがりだから
世帯
(
しょたい
)
じみたところがなく、濃厚な色気そのもの、
豊艶
(
ほうえん
)
で色ッぽい。
オモチャ箱
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
葉子はハンドバックに
日傘
(
ひがさ
)
という気軽さで、淡い褐色がかった
飛絣
(
とびがすり
)
のお召を着ていたが、それがこのごろ
小肥
(
こぶと
)
りのして来た肉体を一層
豊艶
(
ほうえん
)
に見せていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ある
華々
(
はなばな
)
しい話し手が、
豊艶
(
ほうえん
)
な恋愛の詩人が、シャートレー座で贖罪について講演をしていた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼の眼に映ツた
豊艶
(
ほうえん
)
な花は少しづつ
滲染
(
しみ
)
が出て來るやうに思はれるのであツた。おふくろは
迂散
(
うさん
)
らしい顏で、しげ/″\周三の顏を
瞶
(
みつ
)
めてゐた。間も無くお房は銭の音をちやらつかせる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
しかも閉じたその
眼
(
まなこ
)
、軽く結んだ
豊艶
(
ほうえん
)
な唇のあたり、熱帯の灼熱せる太陽に蒸されてすでに紫斑を呈しながらも生前の美しさが
偲
(
しの
)
ばれて今にも
楚々
(
そそ
)
として
微笑
(
ほほえ
)
み出すかと疑われんばかりの姿であった。
令嬢エミーラの日記
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
豊艶
(
ほうえん
)
な女をばいつの時代にも当世風とするならば小半も
勿論
(
もちろん
)
その型の中に入れべきものである。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“豊艶”の意味
《名詞》
体つきが豊満で艶やかであること。
(出典:Wiktionary)
豊
常用漢字
小5
部首:⾖
13画
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
“豊”で始まる語句
豊
豊饒
豊後
豊前
豊国
豊頬
豊臣
豊太閤
豊後守
豊穣