“豊艶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうえん77.8%
ふっくら11.1%
ゆたか11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清長の描ける風俗画の美人は古今の浮世絵を通じてその容貌姿勢最も健全豊艶ほうえんにして四肢の比例最も美しく自然なり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
豊艶ふっくらのぞいた乳首ちちくびが白い蛇の首に見えて、むらむらとうろこも透く、あの指の、あの白金プラチナが、そのまま活きて出たらしいで、俺はこの手足も、胴も、じなじなと巻緊まきしめられると、五臓六腑が蒸上むれあがって
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
肩と頸筋くびすじとはかえってその時分より弱々しく、しなやかに見えながら、開けた浴衣の胸から坐ったもものあたりの肉づきはあくまで豊艶ゆたかになって、全身の姿の何処ということなく
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)