豊御酒とよみき)” の例文
旧字:豐御酒
... この豊御酒とよみきは」というのであり、「平らけく吾は遊ばむ、手抱きて我はいまさむ」とは、慈愛遍照へんしょうする現神あきつかみのみ声である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
新春にひはると今朝たてまつる豊御酒とよみきのとよとよとありてまたたのたのと
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
食国をすくにの とほ朝廷みかどに 汝等いましらし 斯くまかりなば 平らけく 吾は遊ばむ 手抱たうだきて 我は御在いまさむ 天皇すめらが うづの御手みてち 掻撫かきなでぞ ぎたまふ うち撫でぞ 労ぎたまふ 還り来む日 相飲まむぞ この豊御酒とよみき
君臣相念 (新字旧仮名) / 亀井勝一郎(著)
「豊旗雲」は、「豊雲野神とよくもぬのかみ」、「豊葦原とよあしはら」、「豊秋津州とよあきつしま」、「豊御酒とよみき」、「豊祝とよほぎ」などと同じく「豊」に特色があり、古代日本語の優秀を示している一つである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)