いはれ)” の例文
其庵の側に一つのさゝやかなる新塚あり、主が名は言はで、此の里人は只〻戀塚こひづか々々と呼びなせり。此の戀塚のいはれに就きて、とも哀れなる物語のさふらふなり
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
仰せらるゝ者かな往古むかしは昔し今は今なり一旦貴殿にめぐみし金子を如何に某しかく零落れいらくして一錢二錢の袖乞そでごひをなせばとて今更受取り申べきいはれなし貴殿が昔の恩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
百樹もゝき曰、了阿れうあ上人が和哥の友相場氏は 椎谷侯しひやこう殿人とのびとときゝて、上人の紹介せうかいをもつて相場氏に対面してくだん橋柱はしばしらの事をたづねしに、いはれしは、橋柱にはあらず標準みちしるべなりとて
先づ赤穴丹治がいへにいきて、一二三姓名をもていひ入るるに、丹治迎へしやうじて、一二四つばさある物の告ぐるにあらで、いかでしらせ給ふべきいはれなしと、しきりに問もとむ。左門いふ。
百樹もゝき曰、了阿れうあ上人が和哥の友相場氏は 椎谷侯しひやこう殿人とのびとときゝて、上人の紹介せうかいをもつて相場氏に対面してくだん橋柱はしばしらの事をたづねしに、いはれしは、橋柱にはあらず標準みちしるべなりとて