解死人げしにん)” の例文
切害せつがいいたし候に相違無之儀と存じ奉つり候に付何卒なにとぞ御慈悲を以て兩人の解死人げしにん御吟味下ごぎんみくだおかれ候樣仕つり度依之此段願ひ上奉つり候以上
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
右両人之者、むこ伊兵衛を父子申合しめ殺候由致白状候に付、解死人げしにんとして死罪申付者也。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
容顔が美麗なで、気後きおくれをするげな、この痴気たわけおやじと、媼はニヤリ、「鼻をそげそげ、思切って。ええ、それでのうては、こなじじい、人殺しの解死人げしにんのがれぬぞ、」とおどす。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いやと云わば仕方がないから其の目の悪い客衆を刺殺さしころして百両のお金をって丈助に渡し、若旦那さえ世に出れば私は縄に掛って解死人げしにんに立とうとも、私の身は何う成ろうとも
蒙り候上は何卒御明察めいさつを以御吟味被下置子供二人の解死人げしにんに被仰付被下置候へば有難ありがたき仕合に存じ奉つり候偏に御威光ゐくわうを以此段御吟味ごぎんみ願上候以上
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殺したに相違なけれど勿々なか/\大體たいていのことでは白状はくじやうすまじ牢問らうどひ申付るぞとて此方を向コリヤ九郎兵衞夫婦氣遣るな子供等が解死人げしにんは取つて遣すぞ立て/\追て呼出すと申渡したり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)