見世物師みせものし)” の例文
それからポツポツ様子を聞いてみると、その木乃伊ミイラ親爺の商売は見世物師みせものしなんだそうだ。成程と子供心に感心つかまつったね。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かれはいろいろの職業しょくぎょうに手を出してみましたが、どれもうまくいきません。そこでとうとう犬をらして、大道だいどう見世物師みせものしにまで落ちることになりました。
さあ、さしたり綱渡つなわたりのかるわざに、文福ぶんぶくちゃがまのかれおどりをやりましょう。もうくずなんかやめてしまって、見世物師みせものしにおなんなさい。あしたからたんとおかねがもうかりますよ。
文福茶がま (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
かれはたかが犬をれていなかを興行こうぎょういて回る見世物師みせものし老人ろうじんではあったが、ひじょうに気位きぐらいが高かったし、権利けんり思想しそうをじゅうぶんに持っていたかれは
そんなときわたしは、ばかな、親方はたかが犬やさるの見世物師みせものしというだけだし、ミリガン夫人ふじん貴婦人きふじんである、それがかよったところがあるはずがないと思った。
ただまあ、むかしから犬やさるの見世物師みせものしでもなかったことだけ知ってもらえばよい。なんでも人間は心がけしだいで、いちばんひく位置いちからどんなにも高い位置いちに上ることができる。