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袈裟掛
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けさが
ふりがな文庫
“
袈裟掛
(
けさが
)” の例文
膾
(
なます
)
のやうになつてこと切れ、照吉はほんの二三ヶ所のかすり傷を受けただけ、その代り見事な
袈裟掛
(
けさが
)
けに斬られて死んで居ります。
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこを自得の
袈裟掛
(
けさが
)
け一刀、伊那高遠の八幡社頭で、夜な夜な鍛えた生木割り! 右の肩から胸へ掛け、水も
堪
(
た
)
まらず切り放した。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかるに、両名の傷は申し合わせていずれも背をうしろから
袈裟掛
(
けさが
)
けにやられているではござりませぬか
右門捕物帖:20 千柿の鍔
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
四隣
(
あたり
)
に人無きを見済まして乙女の背後より追ひ縋り、足音を聞いて振り返る処を、抜く手を見せず
袈裟掛
(
けさが
)
けに斬り倒ふし、衣服を剥ぎて胸を
露
(
あら
)
はし、
小束
(
こづか
)
を
逆手
(
さかで
)
に持ちて
鳩骨
(
みぞおち
)
を切り開き
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
噂
(
うわさ
)
だけは聞いた。
袈裟掛
(
けさが
)
け——それも、きまって右肩からひだりのあばらへかけて斜め一文字に斬りさげてあるそうではないか。一夜に十人も殺されたとは驚いたな。もとより腕ききには相違ないが——」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
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なんじょう黙山の今はちゅうちょすべき、かわいい声をふりあげると、姉上兄上ふたりのかたき思い知ったかとばかりに、大きく
袈裟掛
(
けさが
)
けに二太刀切りさげました。
右門捕物帖:10 耳のない浪人
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
と、陶器師の眉の辺、ピリピリと
痙攣
(
けいれん
)
したかと思うと、ゆらり体形斜に流れサーッと大きく片手の
袈裟掛
(
けさが
)
け! 逃げも
反
(
そら
)
しも出来なかったか、庄三郎は突いて出た。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
、誰かに後ろから
袈裟掛
(
けさが
)
けに斬られたんだらう
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
翻然
(
ほんぜん
)
として飛び込んで太刀を上げて、
袈裟掛
(
けさが
)
けに日の光を割ったのを、ひっぱずした紋也が突きを入れたのを、今度は兵馬が体形を流して取り直した太刀で横へ払った時に
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しめし合わせた老職が
袈裟掛
(
けさが
)
けの二太刀で無残にもこれを追い傷にしとめ、また元来が藩の
祐筆
(
ゆうひつ
)
であまり刀法には通じていなかったものでしたから、手もなくしてやられたその
死骸
(
しがい
)
をば
右門捕物帖:06 なぞの八卦見
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「見事な
袈裟掛
(
けさが
)
けだネ」
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
右へ開いて、
入身
(
いりみ
)
になり右の肩を
袈裟掛
(
けさが
)
けに軽く。そうして置いてグルリと廻り
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「一
太刀
(
たち
)
でぱっさりと
袈裟掛
(
けさが
)
けにでもされたのでござりまするか」
右門捕物帖:03 血染めの手形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「見事な
袈裟掛
(
けさが
)
けだネ」
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
見れば一人の
武士
(
さむらい
)
が血刀を
揮
(
ふる
)
って立っていた。お粂があぶないと見てとって、引っ返して来た山県紋也が、敵の一人を
袈裟掛
(
けさが
)
けに
斃
(
たお
)
し、第二の犠牲を目付けようと、刀を揮っているのであった。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
すなわち
袈裟掛
(
けさが
)
けにぶっ
放
(
ぱな
)
したのである。「キャッ」というとその土人は酒樽のようにぶっ
仆
(
たお
)
れたが、切り口からドクドク血を
零
(
こぼ
)
す。とたんに飛び出たのはホーキン氏で四番目の土人の腹を突いた。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
袈
漢検準1級
部首:⾐
11画
裟
漢検準1級
部首:⾐
13画
掛
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“袈裟掛”で始まる語句
袈裟掛絡