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行雁
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かうがん
毛氈を
老樹の
下にしき
烟くゆらせつゝ
眺望ば、引舟は浪に
遡りてうごかざるが如く、
下る舟は
流に
順ふて
飛に
似たり。
行雁字をならべ
帰樵画をひらく。
毛氈を
老樹の
下にしき
烟くゆらせつゝ
眺望ば、引舟は浪に
遡りてうごかざるが如く、
下る舟は
流に
順ふて
飛に
似たり。
行雁字をならべ
帰樵画をひらく。
橋をわたらずときゝて心おちつき、岩にこしかけて
墨斗とりいだし橋を
写しなどして
四辺を見わたせば、
行雁峯を
越て雲に
字をならべ、
走猿梢をつたひて水に
画を
写す。