うん)” の例文
「やあ、うん先生、明日はお帰りだそうですな。どうでした? あなたの対蜀観察は。ははは。まあ一杯いただきましょうか」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
般若の哲学 これから申し上げるところは、「観自在菩薩かんじざいぼさつじん般若波羅蜜多をぎょうずる時、五うんは皆空なりと照見しょうけんして、一切の苦厄くやくしたもう」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
刹那、阿信の姿崩れ、五うん四大に帰し終んぬ。云々
稚子法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
つくス故ニ画図ノ此学ニ必要ヤもっとも大ナリ然而しかりしこうして植物学者自ラ図ヲ製スル能ハザル者ハつねニ他人ヲやとうテ之ヲ図セシメザルヲ得ズ是レ大ニ易シトスル所ニ非ザルナリ既ニ自ラ製図スルコト能ハズ且加フルニ不文ヲ以テスレバ如何シテ其うんヲ発スルコトヲ得ルヤ決シテ能クセザルナリ自ラ之ヲ製スルモノニ在テハ一木ヲ得ル此ニシ一草ヲ
さて、ここに掲げてある本文は要するに、「五うん」によって、作られている諸法ものはみな空である、という、その空のすがたについていったものです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
『五うん』もない、『十二しょ』もない、『十八界』もない、『十二因縁』もない、『四たい』もないと、聞いてみれば、なるほど『一切は空だ』ということがわかる。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)