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蒸殺
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むしころ
ふりがな文庫
“
蒸殺
(
むしころ
)” の例文
それからがくがくして
歩行
(
ある
)
くのが少し
難渋
(
なんじゅう
)
になったけれども、ここで
倒
(
たお
)
れては
温気
(
うんき
)
で
蒸殺
(
むしころ
)
されるばかりじゃと、我身で我身を
激
(
はげ
)
まして首筋を取って引立てるようにして峠の方へ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
どこを見ても、泥で固めた家々の屋根瓦が、鉛のやうに鈍く日の光を反射して、その下に懸けてある
燕
(
つばめ
)
の巣さへ、この
塩梅
(
あんばい
)
では中にゐる雛や卵を、そのまゝ
蒸殺
(
むしころ
)
してしまふかと思はれる。
酒虫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それからがく/″\して
歩行
(
ある
)
くのが
少
(
すこ
)
し
難渋
(
なんじふ
)
になつたけれども、
此処
(
こゝ
)
で
倒
(
たふ
)
れては
温気
(
うんき
)
で
蒸殺
(
むしころ
)
されるばかりぢやと、
我身
(
わがみ
)
で
我身
(
わがみ
)
を
激
(
はげ
)
まして
首筋
(
くびすぢ
)
を
取
(
と
)
つて
引立
(
ひきた
)
てるやうにして
峠
(
たうげ
)
の
方
(
はう
)
へ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蒸
常用漢字
小6
部首:⾋
13画
殺
常用漢字
小5
部首:⽎
10画
“蒸”で始まる語句
蒸
蒸籠
蒸暑
蒸気
蒸焼
蒸氣
蒸汽
蒸物
蒸々
蒸發