“花月”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かげつ60.0%
くわげつ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花月かげつ雨雪風流うせつふうりゅうまどにこれをひらいて、たちまち座を賑わそうというのだが、これは膳の上のはなしで、その膳の下には、いつどこで開いてもたちまち座を賑わすに足る
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ご飯にたっぷりしみこませただしの味が「なんしょ、酒しょが良う利いとおる」のをフーフー口とがらせて食べ、仲良く腹がふくれてから、法善寺の「花月かげつ」へ春団治はるだんじの落語をきに行くと
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
……「やあ」と洋杖ステツキをついてまつて、中折帽なかをればうつたひとがある。すぐにわたし口早くちばや震災しんさい見舞みまひ言交いひかはした。花月くわげつ平岡權八郎ひらをかごんぱちらうさんであつた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
花月くわげつ……松本楼……伊勢虎……魚十……何処にめたもんかな」と阿母おつかさんは知つてる限りの料理屋を記憶からび出して、見積りを立ててみるが、時間と酒量の制限からいふと