腕組うでぐ)” の例文
うん、うえほうには、くらげが、かさのようなかたちをして、およいでいるし、すこしした岩陰いわかげには、たこが腕組うでぐみをして、かんがんでいるしな。
海が呼んだ話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
西町奉行にしまちぶぎやう荒尾但馬守あらをたじまのかみは、たか土塀どべいかこまれた奉行役宅ぶぎやうやくたくの一しつで、腕組うでぐみをしながら、にツとわらつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そして読みおわると、それをかくしにつっこみ、腕組うでぐみをして、しばらくじっと考えこんでいたが、急に何か決心したらしく、大いそぎで自分の居室きょしつに帰って行った。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
卜斎はそばのおしゃべりへ、耳もかさずに腕組うでぐみをしていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)