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羽摶
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はばた
ふりがな文庫
“
羽摶
(
はばた
)” の例文
青味を帯びた鳥がちょっと
愕
(
おどろ
)
いたように
羽摶
(
はばた
)
いて飛び立ったが、すぐ他の枝に移ったままかえって私に挑みでもするように、再びギャッ、ギャッと啼き立てた。
風立ちぬ
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
暗中の人影が蔵人に向かって、ただ大鷲の
羽摶
(
はばた
)
くように、
颯
(
さっ
)
と飛び掛かって行ったからであった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
庄吉は、短刀を突き出して、鶏の
羽摶
(
はばた
)
くように、片袖を翻しつつ、飛びかかった。
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
返事がないから、無断でずっと
這入
(
はい
)
って、
床几
(
しょうぎ
)
の上へ腰を
卸
(
おろ
)
した。
鶏
(
にわとり
)
は
羽摶
(
はばた
)
きをして
臼
(
うす
)
から飛び下りる。今度は畳の上へあがった。
障子
(
しょうじ
)
がしめてなければ奥まで
馳
(
か
)
けぬける気かも知れない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
かれは別に治三郎の方を見向きもしないので、彼はすこしく
的
(
あて
)
がはずれた。なんだか
忌々
(
いまいま
)
しいような気になったので、彼はそこらの小石をひろって投げつけると、鶏は
羽摶
(
はばた
)
きをして姿を消した。
夢のお七
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
と驚いたジョン少年は思わず声を筒抜かせたが、それより一層驚いたのは足を折られた大烏で、バタバタと枝から離れると、さも
倦怠
(
だる
)
そうに
羽摶
(
はばた
)
きながら、森を潜って舞って行く。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「あれは……。風の音でない。大きい鳥の
羽摶
(
はばた
)
きの音だ。」
鷲
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
痙攣
(
けいれん
)
!
羽摶
(
はばた
)
き! 全身麻痺! 雀は
鞠
(
まり
)
のように固まった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
摶
漢検1級
部首:⼿
14画
“羽”で始まる語句
羽
羽織
羽搏
羽二重
羽目
羽根
羽音
羽子
羽衣
羽毛