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羅宇屋
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らうや
ふりがな文庫
“
羅宇屋
(
らうや
)” の例文
町にはどんよりした薄日がさして、そよりともしない空気に、
羅宇屋
(
らうや
)
の汽笛などが
懈
(
だる
)
げに聞え、人の顔が一様に黄ばんで見えた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
炎天の日の下に夜を
生命
(
いのち
)
の世界は今しも寂と物音なく静まり返っている最中で、遠くの方に
羅宇屋
(
らうや
)
の笛の音が聞えるばかり。
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
下は、あたいや、
羅宇屋
(
らうや
)
の
作爺
(
さくじい
)
さんや、お
美夜
(
みや
)
ちゃんがとまりだい。わるいこともしたくなろうじゃアねえか
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と、色を失った
羅宇屋
(
らうや
)
の親爺が
裸足
(
はだし
)
で外へ飛びだした
途端
(
とたん
)
に、そこの家で、朝飯を貰っていたお三輪と乙吉が、手に持っていた飯茶碗をとり落して、ワーッと一緒に泣いてしまった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大野
(
おおの
)
の
町
(
まち
)
から
車
(
くるま
)
をひいて
来
(
く
)
る
油売
(
あぶらう
)
り、
半田
(
はんだ
)
の
町
(
まち
)
から
大野
(
おおの
)
の
町
(
まち
)
へ
通
(
とお
)
る
飛脚屋
(
ひきゃくや
)
、
村
(
むら
)
から
半田
(
はんだ
)
の
町
(
まち
)
へでかけてゆく
羅宇屋
(
らうや
)
の
富
(
とみ
)
さん、そのほか
沢山
(
たくさん
)
の
荷馬車曳
(
にばしゃひ
)
き、
牛車曳
(
ぎゅうしゃひ
)
き、
人力曳
(
じんりきひ
)
き、
遍路
(
へんろ
)
さん、
乞食
(
こじき
)
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
そこへ
羅宇屋
(
らうや
)
が一人来て
桶屋
(
おけや
)
のそばへ荷をおろす。
花物語
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
羅宇屋
(
らうや
)
の作爺さんとお美夜ちゃんが、このとんがり長屋の一軒に住んでいるところへ、どこからともなくあのチョビ安が、隣へ移って来たのは、一年とすこし前のことだった。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
浅草の
竜泉寺
(
りゅうせんじ
)
のとんがり長屋、
羅宇屋
(
らうや
)
の
作爺
(
さくじい
)
さんの
隣家
(
となり
)
に住んでいるが、その作爺に、お
美夜
(
みや
)
ちゃんという七つになる孫娘があって、これがチョビ安と
筒井筒
(
つついづつ
)
の幼同士、まア
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
たたき大工の夫婦、按摩、傘張りの浪人者、
羅宇屋
(
らうや
)
——そして、五十近いその羅宇屋の女房は、夜になると、真っ白な厚化粧に赤い裏のついた着物を着て、手拭をかぶってどこかへ出かけてゆく。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
羅
常用漢字
中学
部首:⽹
19画
宇
常用漢字
小6
部首:⼧
6画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“羅宇屋”で始まる語句
羅宇屋煙管