経過けいか)” の例文
旧字:經過
その後六年の歳月が、比較的無事に経過けいかした。博雄も、中学三年高等学校三年を無事に経過して、今年三月の二十日に附属の高等学校を卒業した。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
叫哭きょうこくしたくてたまらなかったときに叫哭きょうこくしえないで、叫哭すべき時期じき経過けいかしたいまは、かなしい思いよりは、なさけなく腹立はらだたしさにのぼせてしまった。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
肺炎はいえんのふつうの経過けいかとして、かれはまもなくせきをし始めた、この発作ほっさのたびごとに小さなからだがはげくふるえるので、かれはひどくこれを苦しがった。
そうじて他人たにん艱難かんなんたいしては、事務上じむじょう職務上しょくむじょう関係かんけいをもっている人々ひとびとたとえば裁判官さいばんかん警官けいかん医師いし、とかとうものは、年月ねんげつ経過けいかするとともに、習慣しゅうかんってついにはその相手あいて被告ひこく
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
結婚をして、尋常の経過けいかではじめて赤ん坊の肉体を見たときの驚きは変な感じである。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
といわれるくらいのことで六、七年間はうすあたたかい平穏へいおんな月日を経過けいかした。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)