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素迅
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すばや
ふりがな文庫
“
素迅
(
すばや
)” の例文
と、いうふうに一つ頷いて見せた後、他の稚子たちを追って、さっと、おそろしい
素迅
(
すばや
)
さで、駈け去ってしまった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
例によって
素迅
(
すばや
)
いもので、もちろん、あとに
煙管
(
きせる
)
一本でも、足のつくようなものを残して置くブマな真似はしないで、スワと立って、スワと消えてしまった鮮かな脱出ぶりは、手に
入
(
い
)
ったものです。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その間に猴
素迅
(
すばや
)
く頬嚢に盗品を
抛
(
な
)
げ込みたちまち籃を遠ざかる。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
四、五間先の砂利置場の蔭、そこから、じっとこっちをみつめたのは、この辺りに下屋敷のある蜂須賀家の森
啓之助
(
けいのすけ
)
——例の
素迅
(
すばや
)
い
仲間
(
ちゅうげん
)
の
宅助
(
たくすけ
)
を後ろにつれて。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あとはどこを伝い、どこを跳び去ったか、根が白浪のお家芸の
素迅
(
すばや
)
さ、それっきりもう行方は知れない。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
おそろしい
素迅
(
すばや
)
さで、彼の手に引出されたのは、鮎川の
乾分
(
こぶん
)
らしい男だった。——声を立てないのは、死んでいるのではなく、強く首の根を締めあげられているからで
八寒道中
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小娘はおそろしく
素迅
(
すばや
)
いのである。後も見ずに、
彼方
(
むこう
)
へ駈け出してゆく。帯の
紐
(
ひも
)
か
袂
(
たもと
)
に付けている鈴でもあろうか、躍ってゆく影につれて、
弄
(
なぶ
)
るような
美
(
よ
)
い
音
(
ね
)
がして、二人の耳へ妙に残った。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
みなさん、せっかくお助太刀を願いましたが、弟野郎は、
逸早
(
いちはや
)
く風を食らって、ごらんのように、もうここにおりません。なにしろ
素迅
(
すばや
)
い奴ですから、きっと、他県へ高飛びしてしまったんでしょう。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何で、かくも
素迅
(
すばや
)
く、あれだけの大軍が逃げ去ったのか」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
素
常用漢字
小5
部首:⽷
10画
迅
常用漢字
中学
部首:⾡
6画
“素”で始まる語句
素人
素
素直
素性
素振
素気
素朴
素足
素姓
素破