ほぼ)” の例文
日蓮世間の体を見て、ほぼ一切経を勘ふるに、道理文証之を得了んぬ。終に止むなく勘文一通を造りなして、其の名を立正安国論と号す。
左内つらつら一五七夜もすがらの事をおもひて、かの句を案ずるに、百姓ひやくせい家にすの句、一五八ほぼ其のこころを得て、ふかくここに一五九しんおこす。まことに一六〇瑞草ずいさうの瑞あるかな。
その声音こわね可愁うれはしき底にはなさけこもれりと聞えぬ。貫一はほぼ彼の意をさとれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)