むらがり)” の例文
何といふ悲しい光景シーンであろう、そこには不意の輝きに驚かされた柿の木が真青に顫へ上つた、と思ふと、濡れた葉とまた真青な果のむらがりがキラキラと私の眼を射返した。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
万年草まんねんそう 御廟のほとりに生ずこけたぐひにして根蔓をなし長く地上にく処々に茎立て高さ一寸ばかり細葉多くむらがりしょうず採り来り貯へおき年を経といへども一度水に浸せばたちまち蒼然そうぜんとしてす此草漢名を
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
なるのおよんどんのちまめはちひさなる光のむらがりをつくり
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)