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稼人
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かせぎて
ふりがな文庫
“
稼人
(
かせぎて
)” の例文
「耕平!
汝
(
にし
)
あ早く立派な
稼人
(
かせぎて
)
になんなくちゃいけねえぞ。俺等はもう駄目だからなあ。早く立派な馬でも飼うようになって……」
馬
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
壮佼
(
わかもの
)
は打ち
悄
(
しお
)
るるまでに哀れを催し、「そうして爺さん
稼人
(
かせぎて
)
はおめえばかりか、孫子はねえのかい」
夜行巡査
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お祭を
行
(
や
)
りましたが、一人息子に死なれた
年老
(
としと
)
つた
両親
(
ふたおや
)
は、
稼人
(
かせぎて
)
が無くなつたので、地主から、田地を取り上げられる、税を納めねいので、役場からは有りもせぬ家財を売り払はれる
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
土蔵破
(
むすめやぶ
)
りで江戸中を騒がし長い草鞋を穿いていた
卍
(
まんじ
)
の富五郎という
荒事
(
あらごと
)
の
稼人
(
かせぎて
)
、相州鎌倉は
扇
(
おうぎ
)
が
谷
(
やつ
)
在
(
ざい
)
の
刀鍛冶
(
かたなかじ
)
不動坊祐貞
(
ふどうぼうすけさだ
)
方
(
かた
)
へ押し入って召捕られ、伝馬町へ差立てということになったのが
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
菊枝の母が、若い年で死んだ時などは、村中に「あの
爺
(
じん
)
つあまに追い廻されちゃ……よっぽどの
稼人
(
かせぎて
)
だって死んでしまうべさ!」
駈落
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
▼ もっと見る
平三爺は、事実、村でも屈指の
稼人
(
かせぎて
)
であった。また、非常なお人よしでもあった。そして爺は、よく他人から
騙
(
だま
)
された。取引をすると、きっと、損をした。
山茶花
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
稼人
(
かせぎて
)
を戦争へ引っ張られた農家の人達は、それまで持っていた土地を完全に耕しきることが出来なかったので、彼等は自分の持ち地にかえって重荷を感じた。
熊の出る開墾地
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
それで爺は、今では、若い時分、自分が
屈指
(
くっし
)
の
稼人
(
かせぎて
)
だった自慢はもう決してしなくなったのである。
山茶花
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
稼
常用漢字
中学
部首:⽲
15画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“稼”で始まる語句
稼
稼業
稼穡
稼業柄
稼堂
稼場
稼高
稼業人
稼働
稼収