れき)” の例文
その大石というのは子持石こもちいしであった。凝灰岩ぎょうかいがんに堅くて黒いれきはらんでいる。その大小の礫の抜け出したあとが痘痕あばたのように見える。その穴にはしのぶが生えている。いわゆるのきしのぶである。
じつにいいれきだ。まっ白だ。まん円だ水でぬれている。ってしまった。だれかがまたまわす。もうない。あとは茶色だし少し角もある。ああいいな。こんなありがたい。あんまりのぼる。もう帰ろう。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
火山れきよる沈澱ちんでん
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)