“紙礫”の読み方と例文
読み方割合
かみつぶて100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
らして打ちつけたらしい紙礫かみつぶてが、額の面一面に附いていました。太い円柱に弁慶の指の跡というのがあって、そこへ指を当てて見る人もありました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
それに、死人がうずもれている地底の世界からも、絶えず紙礫かみつぶてのようなものが、ヒューヒューと打衝ぶつかって来るんだ。しかし、その中に、四つの要素が含まれていることだけは判るんだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
次郎が揶揄からかうその顔へ紙礫かみつぶてをぶつけて、おりんは月江と共に玄関へ駈け出しました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)