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矯飾
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きょうしょく
ふりがな文庫
“
矯飾
(
きょうしょく
)” の例文
「馬鹿を言い給え、未完の物なら、発表しはしないよ」岡田がこう云ったのも、
矯飾
(
きょうしょく
)
して言ったわけではなかったらしい。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
矯飾
(
きょうしょく
)
もなく、不平もなく、素直に受け取り、
軛
(
くびき
)
にかかった
輓牛
(
ひきうし
)
のような柔順な忍耐と覚悟とをもって、勇ましく迎え入れている、その姿を見ると
生まれいずる悩み
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
一体以前の小説には女の美しい点が沢山書いてありますが、それが私どもから見ると案外女の
矯飾
(
きょうしょく
)
な弱点を男が美点だと誤解している場合があります。
産屋物語
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
野育ちだから、生来具有の百の欠点を臆面もなく
暴
(
さら
)
け出して、
所謂
(
いわゆる
)
教育ある人達を
顰蹙
(
ひんしゅく
)
せしめたけれど、其代り子供の時分は、今の様に
矯飾
(
きょうしょく
)
はしなかった。
皆
(
みんな
)
無教育な親達のお蔭だ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
嘯詠寒山
(
しょうえいかんざん
)
に擬すの句は、
此
(
この
)
老
(
ろう
)
の行為に
照
(
てら
)
せば、
矯飾
(
きょうしょく
)
の言に近きを覚ゆれども、
若
(
もし
)
夫
(
そ
)
れ知己に
遇
(
あ
)
わずんば、
強項
(
きょうこう
)
の人、
或
(
あるい
)
は
呉山
(
ござん
)
に老朽を
甘
(
あま
)
んじて、一生
世外
(
せいがい
)
の
衲子
(
とっし
)
たりしも、また知るべからず
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
今までだれの前に出ても平気で自分の思う存分を振る舞っていた葉子は、この男の前では思わず知らず心にもない
矯飾
(
きょうしょく
)
を自分の性格の上にまで加えた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
尤もこの考えている事というのが、告白であるかないか、
矯飾
(
きょうしょく
)
をしていないかという疑問が直ぐに伴って来る。
Resignation の説
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
女は大昔から男に対する必要上幾分誰も
矯飾
(
きょうしょく
)
の性を養うて
表面
(
うわべ
)
を装う事になっております。
産屋物語
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
矯
常用漢字
中学
部首:⽮
17画
飾
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
“矯”で始まる語句
矯
矯正
矯激
矯風
矯誣
矯羞
矯風会
矯正物
矯々
矯妖