“瞪目”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうもく75.0%
たうもく25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀貨一片に瞪目とうもくせし乗り合いよ、君らをして今夜天神橋上の壮語を聞かしめなば、肝胆たちまち破れて、血は耳に迸出ほとばしらん。花顔柳腰の人、そもそもなんじは狐狸こりか、変化へんげか、魔性か。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
李は、話の腰を折られたまま、呆然ぼうぜんとして、ただ、道士の顔を見つめていた。(こいつは、気違いだ。)——やっとこう云う反省が起って来たのは、暫くの間瞪目とうもくして、黙っていた後の事である。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かうべあるものこしかして、ぺた/\とつて瞪目たうもくしてこれれば、かしらなき將軍しやうぐんどう屹然きつぜんとして馬上ばじやうにあり。むねなかよりこゑはなつて、さけんでいはく、無念むねんなり、いくさあらず、てきのためにそこなはれぬ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)