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相客
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あいきゃく
ふりがな文庫
“
相客
(
あいきゃく
)” の例文
「今夜は格別のおもてなしに預かって、わたしも満足した。しかしあなたと二人ぎりでは余りに寂しい。誰か
相客
(
あいきゃく
)
を呼んで下さらんか」
中国怪奇小説集:06 宣室志(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
こんなことを考えながら、七兵衛は、その晩は高尾の坊へとまることになりましたが、そこで四五人づれの奇異なる
相客
(
あいきゃく
)
と落合いました。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そうして、まだ十分もしないうちに、列車が品川の駅へとまると、クルミさんのボックスへ、一人の
相客
(
あいきゃく
)
が割りこんで来た。
香水紳士
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
葉子は自分の乗った船はいつでも
相客
(
あいきゃく
)
もろともに転覆して沈んで底知れぬ
泥土
(
でいど
)
の中に深々ともぐり込んで行く事を知った。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
まるで自分の
一存
(
いちぞん
)
で来たような落付きようで、ほかに
相客
(
あいきゃく
)
の一人もない静かな廊下を
濶歩
(
かっぽ
)
して行って湯につかったり、スキーを習ったりしていたが
小さな部屋
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
当日は若主人が迎えに来て、丁重な夕食を
相客
(
あいきゃく
)
と一しょに馳走になった。膳の上には一皿の小魚の煮附が載っている。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
御茶の
御馳走
(
ごちそう
)
になる。
相客
(
あいきゃく
)
は僧一人、
観海寺
(
かんかいじ
)
の
和尚
(
おしょう
)
で名は
大徹
(
だいてつ
)
と云うそうだ。
俗
(
ぞく
)
一人、二十四五の若い男である。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「——何か用か、野良犬たち、外へ行こう。ここは
旅籠
(
はたご
)
、
相客
(
あいきゃく
)
にも友だちにも迷惑。外へ来い」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
相客
(
あいきゃく
)
は砂の中に、その長い
頸
(
くび
)
をグッと曲げて、帆村の方を眺めた。彼はすべてを呑みこんでいるという風にニヤニヤと笑っているのだった。長い顔、そして大きな唇。その顔!
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「あひさし」は二人でさすの意、
相合傘
(
あいあいがさ
)
のことであろう。こういう言葉があるかどうか、『大言海』などにも挙げてはないが、
相住
(
あいずみ
)
、
相客
(
あいきゃく
)
等の用例から考えて、当然そう解釈出来る。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
その日の
正客
(
しょうきゃく
)
は島田先生で、お
相客
(
あいきゃく
)
も五六人ほどございました、女中たちはなかなか
忙
(
いそが
)
しそうだから、わたしのことゆえ、台所の方までも出向いて
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「旦那、島
巡
(
めぐ
)
りの
相客
(
あいきゃく
)
があるがのう、まだ二人ほど足らんのじゃ、乗ってくださらぬか」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“相客”で始まる語句
相客中