ボール)” の例文
まず第一組がボールをティに置いては、一人一人クラブを振って打ち出していった。それから五分ほど遅れて、第二組がティの上に立った。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かつ々として響く鉄棍の音、碧落を縫ふ真白なボール、忽ち場の一隅から突如として異様なる応援の声が起つた。競技に酔つた観衆は驚いて眼をみはつた。
○ベースボールの球(承前) 場中に一人の走者ラナーを生ずる時はボールの任務は重大となる。もし走者同時に二人三人を生ずる時はさらに任務重大となる。
ベースボール (新字新仮名) / 正岡子規(著)
私の打つたボールは高く/\初夏の青空へ飛びました。私はそのボールを静な心で見上げてゐました。飛むだ球と一緒に私の悲しみも消えてゆくやうにさへ思はれました。
初夏 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ポーター先生は童顔で笑ひながら、「電子は不思議なものですよ、親爺(J・J・トムソンのこと)がボールだといふのに、息子はそれに羽をつけて飛ばせて了つたのです」
ツーン湖のほとり (新字旧仮名) / 中谷宇吉郎(著)
『ベースボールには只〻一個のボールあるのみ。而して球は常に防者の手にあり。此球こそ此遊戯の中心となる者にして球の行く処、即ち遊戯の中心なり。球は常に動く故に遊戯の中心も常に動く』
子規と野球 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
その代り検事と課長は練習場で、ボールッ飛ばしに出ていった。ジュリアと千鳥とは、その間にクラブハウスの奥にある噴泉浴ふんせんよくへ出かけた。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
○ベースボールの球 ベースボールにはただ一個のボールあるのみ。しかして球は常に防者の手にあり。この球こそこの遊戯の中心となる者にして球の行く処すなわち遊戯の中心なり。
ベースボール (新字新仮名) / 正岡子規(著)
「さうだボールを投げ合つたやうに、心と心とを投合つて暮してゆかう。」
喜びと悲しみの熱涙 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
一番あとを西一郎が打つと、三人はキャデーを連れて、青い芝地の上をゾロゾロボールの落ちた方へ歩きだした。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ボールれて球は直角内に落ちたる時(これを正球フェアボールという)打者は棒を捨てて第一基に向い一直線に走る。この時打者は走者ラナーとなる。打者が走者となれば他の打者は直ちに本基の側に立つ。
ベースボール (新字新仮名) / 正岡子規(著)