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珈琲店
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コーヒーてん
ふりがな文庫
“
珈琲店
(
コーヒーてん
)” の例文
往来
(
ゆきき
)
の人も
稀
(
まれ
)
であった。向うの産科病院の門、
珈琲店
(
コーヒーてん
)
、それから柳博士や千村教授がしばらく泊っていた旅館の窓、何もかも眼に
浸
(
し
)
みた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
日比谷
(
ひびや
)
には公園いまだ成らず
銀座通
(
ぎんざどおり
)
には鉄道馬車の
往復
(
ゆきき
)
せし頃
尾張町
(
おわりちょう
)
の
四角
(
よつかど
)
今ライオン
珈琲店
(
コーヒーてん
)
ある
辺
(
あたり
)
には
朝野
(
ちょうや
)
新聞中央新聞毎日新聞なぞありけり。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
社長はそのときおれを外へ伴れだして、たぶん
籠絡
(
ろうらく
)
するつもりだったんだろう、近くの横丁にある屋台の
珈琲店
(
コーヒーてん
)
でコーヒーを二杯おごってくれた。
陽気な客
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
再三御忠告……貴下が
今日
(
こんにち
)
に至るまで、何等
断乎
(
だんこ
)
たる処置に出でられざるは……されば夫人は旧日の情夫と共に、日夜……日本人にして且
珈琲店
(
コーヒーてん
)
の給仕女たりし
房子
(
ふさこ
)
夫人が
影
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一日ぢゆう教室で
為事
(
しごと
)
し、夕食後は暫く
珈琲店
(
コーヒーてん
)
で時を移し、疲労し切つて新しく借りた部屋に来た。息切のするのを途中で数回休み休み到頭四階まで来て、今夜こそ安眠しよう。
南京虫日記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
彼は路傍の小ざつぱりとした
珈琲店
(
コーヒーてん
)
に
這入
(
はい
)
つた。客は一人も無く暖炉台の上の蓄音器の傍に赤く塗つた鳥籠が置かれ、その中で目白が盛んに
囀
(
さへづ
)
つてゐる。彼はちよつと家の小鳥と妻の顔を思ひ出した。
静物
(新字旧仮名)
/
十一谷義三郎
(著)
その病院に
対
(
むか
)
い合った六層ばかりの建築物、街路の角の
珈琲店
(
コーヒーてん
)
の
暖簾
(
のれん
)
なぞが、両側に並木の続いた町の向うに望まれた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ブラヂルコーヒーが普及せられて、一般の人の口に味われるようになったのも、丁度その時分からで、
南鍋町
(
みなみなべちょう
)
と浅草公園とにパウリスタという
珈琲店
(
コーヒーてん
)
が開かれた。
葛飾土産
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
巴里出発の日には、岸本は朝早く旅館を出て、行きつけの
珈琲店
(
コーヒーてん
)
で最終の小さな朝飯をやった。
麺麭
(
パン
)
と、珈琲とで。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
珈
漢検1級
部首:⽟
9画
琲
漢検1級
部首:⽟
12画
店
常用漢字
小2
部首:⼴
8画
“珈琲”で始まる語句
珈琲
珈琲茶碗
珈琲屋
珈琲沸
珈琲碗
珈琲卓
珈琲挽
珈琲皿
珈琲碾
珈琲館