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燥々
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いら/\
ふりがな文庫
“
燥々
(
いら/\
)” の例文
と氣が激しく
燥々
(
いら/\
)
して來て
凝如
(
じツ
)
としてゐては、何か此う敗頽の氣と埃とに體も心も引ツ括めて了ふかと思はれて、
耐
(
たま
)
らなく家にゐるのが嫌になツて來た。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
燥々
(
いら/\
)
しながら立つて
毛布
(
ケツト
)
をはたいた、
煙草
(
シガア
)
の灰が蛇の抜殻のくづるる様にちる、私は熱湯の中に
怖々
(
おづ/\
)
と
身体
(
からだ
)
を沈める時に感ずる異様な悪感に顫へながら強ひて落着いた風をして
沈
(
ぢつ
)
と坐つて見た。
新橋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「また始めやがツた。」と俊男は
眉
(
まゆ
)
の間に
幾筋
(
いくすぢ
)
となく
皺
(
しわ
)
を寄せて
舌打
(
したうち
)
する。
切
(
しきり
)
に
燥々
(
いら/\
)
して來た
氣味
(
きみ
)
で、奧の方を見て眼を
爛
(
きら
)
つかせたが、それでも
耐
(
こら
)
えて、體を
斜
(
なゝめ
)
に兩足をブラり
椽
(
えん
)
の板に落してゐた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
覗き𢌞りながら、ポケットから
金
(
ゴールド
)
の時計を出して見て、何か
燥々
(
いら/\
)
するので、頻にクン/\鼻を鳴らしたり、指頭で髮の毛を掻𢌞したり、または
喉
(
のど
)
に
痰
(
たん
)
でもひツ
絡
(
から
)
むだやうに
妄
(
やたら
)
と低い
咳拂
(
せきばらひ
)
をしてゐた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
燥
常用漢字
中学
部首:⽕
17画
々
3画
“燥”で始まる語句
燥
燥立
燥気
燥烈
燥急
燥氣
燥焦