燃出もえだ)” の例文
祖父殿おんぢいどん工夫くふう絵図面ゑづめんひまにあかしてつてて、わしつてたが、あんぢやう燃出もえだしたで、やれ、人殺ひとごろし、と……はツはツはツ、みづはいつておよいでげた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
の藁小屋へ火をかけましたが、藁の事ゆえ忽ち燃え移り、屋根裏へ抜けて母屋へ移り、焔々えん/\とばかりに燃出もえだした時には、火事馴れぬお百姓衆の事ゆえ、大きに驚きまして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)