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熔鉱炉
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ようこうろ
ふりがな文庫
“
熔鉱炉
(
ようこうろ
)” の例文
Qは金属がたくさん集まっているので、いい気になって、その中に寝てくらしているうちにある日、
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
の中に投げこまれ、出られなくなった。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
今日、出がけに云われた兄の言葉も、世間も、武士道も、そんな意識は一切、恋の
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
へ流れ込めば燃える単一な情炎の色よりほか何物でもない。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
下の方は横一文字の鉄道線路の土手で
遮
(
さえぎ
)
られているから見えません。それを
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
の手前の縁にして、その向うに炉中の火気と見えるほど都の空は燃えています。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
まるで火山の
噴火孔
(
ふんかこう
)
、
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
の
真唯中
(
まっただなか
)
に落ちこんだのと同じこと。まばゆさに目をあいていることも出来ぬ。鼻をつく異臭にむせて、息も絶え絶えの
焦熱
(
しょうねつ
)
地獄だ。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
彼は、自分の眼が、
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
のように熱くなり、涙が氷のように瞼にしみるのを覚えるのである。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
▼ もっと見る
足が砂へつくや
否
(
いな
)
や、まるで雪の
融
(
と
)
けるように、
縮
(
ちぢ
)
まって
扁
(
ひら
)
べったくなって、間もなく
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
から出た銅の
汁
(
しる
)
のように、砂や
砂利
(
じゃり
)
の上にひろがり、しばらくは鳥の形が、砂についているのでしたが
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
城は、巨大な
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
のように、
雄
(
お
)
たけびの
沸
(
たぎ
)
りをあげている。——その火花がやがて黒ずんで来て弱まる時、すべてのことは終るのかと思うと、信長は
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝の九時前後から立合って、
午
(
ひる
)
過ぎの四時頃になってもまだ勝負がつかなかったのである。
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
中の鉄と
焔
(
ほのお
)
のごとく心魂を
凝
(
こら
)
し合ったので板敷は二人の汗で
辷
(
すべ
)
るばかりであった。
剣の四君子:04 高橋泥舟
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“熔鉱炉”の意味
《名詞》
金属を含む鉱石を製錬するための縦型の炉。溶鉱炉。
(出典:Wiktionary)
熔
漢検準1級
部首:⽕
14画
鉱
常用漢字
小5
部首:⾦
13画
炉
常用漢字
中学
部首:⽕
8画
“熔”で始まる語句
熔
熔岩
熔炉
熔鉄
熔融炉
熔金
熔巖
熔岩流
熔接
熔融