“熔巖”の読み方と例文
新字:熔巌
読み方割合
ラワ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人叫び、人笑ひ、人歌ひ、かちにて走るものあり、大小くさ/″\の車を驅るものあり。その騷しさ言はん方なし。熔巖ラワの流は今しも山麓なる二三の村落を襲へるなり。
君は此水をすらおそろしと見給へども、ナポリのまちの地下のさまはいかなるべきか。此は水なり、彼は火なり。かしこの民は、沸き返る熔巖ラワの釜の上に生涯を送れるなりと答へぬ。
ヱズヰオの山の姿はたとへば焔もて畫きたる松柏の大木の如し。直立せる火柱はその幹、火光を反射せる殷紅あんこうなる雲の一群ひとむらはその木のいたゞき、谷々を流れ下る熔巖ラワはそのひろく張りたる根とやいふべき。