焼粉やきこ)” の例文
ただイキナリ粉の中へ混ぜて玉子の黄身一つと小匙一杯の塩と焼いた時ふくらせるために焼粉やきこを大匙半分位入れて水でねて一度すばかりです。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
その中の、菱殻ひしがら焼粉やきこの黄色い灰の上では、桜の枝と鹿の肩骨とが積み上げられて燃え上った。咒禁師はそのめた煙の中で、片手に玉串たまぐしを上げ、片手に抜き放ったつるぎを持って舞を舞った。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
中匙軽く一杯へ牛乳五しゃく水五勺とを入れてよくって別にメリケン粉二斤と焼粉やきこ大匙四杯とをふるっておいて今の物へザット混ぜて軽くねて二分位な厚さにして
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
外に何の道具もないという片田舎でも出来ます。メリケン粉もない焼粉やきこもない玉子廻しもないという処でも出来ます。まず七、八寸の玉子焼鍋が一つあるとしましょう。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
別に篩の中へメリケン粉を大匙五杯にベーキングパウダー即ち焼粉やきこを大匙一杯いれ篩出ふるいだします。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
... 六杯すくうだろう。粉が大サジ六杯だと砂糖が中匙六杯さ、それに塩が小匙一杯にベーキングパウダーが小匙二杯さ」大原「ベーキングパウダーとは何だね」小山「即ち焼粉やきこさ、 ...
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
君のいうワッフルは菓子屋で売っているジャムいりだろう。あれはジャム入ワッフルといってこの原料よりモット玉子を多くして焼粉やきこを少くしてワッフル型という鉄板の型で皮を焼くのだ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)