やや)” の例文
豊雄一七八やや此の事をさとり、涙を流して、おのれ一七九更に盗をなさず。かうかうの事にて、あがた何某なにがしが、さきつまびたるなりとて得させしなり。
その船行方ゆくえなくなりてのちは、家に残る人も散々ちりぢりになりぬるより、絶えて人の住むことなきを、この男のきのうここに入りて、ややして帰りしをあやしとてこの漆師ぬしおじが申されし
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
群ぬちややにさはがし。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
一五〇やや日出づると見て、いそぎ山をくだり、みやこにかへりて一五一薬鍼やくしん保養ほやうをなしける。
老母問ひていふ。伯氏あに赤穴がちかひにたがふをうらむるとならば、明日あすなんもし来るには一〇七ことばなからんものを。汝かくまで一〇八をさなくも愚かなるかとつよくいさむるに、左門やや答へていふ。