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湯巻
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ゆまき
ふりがな文庫
“
湯巻
(
ゆまき
)” の例文
奈世は白い
湯巻
(
ゆまき
)
をおろし、更衣場の竹の
簀子
(
すのこ
)
の上に膝まずいて、片手にタオルを持ち、わしのあがるのを待って居た。
面
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
みずから塩垢離取らせて御祈りありしその神社を見る影もなく滅却し、その跡地は悪童の放尿場となり、また小ぎたなき
湯巻
(
ゆまき
)
、
襁褓
(
むつき
)
などを乾すこと絶えず。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
が、今もまだはいっている、これにはふだんまっ
昼間
(
ぴるま
)
でも
湯巻
(
ゆまき
)
一つになったまま、川の中の
石伝
(
いしづた
)
いに風呂へ
這
(
は
)
って来る
女丈夫
(
じょじょうぶ
)
もさすがに驚いたと言うことです。
温泉だより
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
絞り染の
単衣
(
ひとえ
)
に
湯巻
(
ゆまき
)
をつけたかいがいしい姿であった。その後から十四、五ばかりの童女が
手水盥
(
ちょうずだらい
)
に
櫛
(
くし
)
を入れて持ってきた。女は背中を流したり、髪を洗ったりして、てきぱきと働いた。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
恁
(
かく
)
て島田なり、
丸髷
(
まるわげ
)
なり、よきに従ひて出来あがれば起ちて、まづ、湯具を
絡
(
まと
)
ふ、これを
二布
(
ふたの
)
といひ
脚布
(
こしまき
)
といひ女の言葉に湯もじといふ、但し
湯巻
(
ゆまき
)
と
混
(
こん
)
ずべからず、湯巻は別に其ものあるなり。
当世女装一斑
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
お島婆さんはいざ神を下すとなると、あろう事かお敏を
湯巻
(
ゆまき
)
一つにして、両手を後へ
括
(
くく
)
り上げた上、髪さえ根から引きほどいて、電燈を消したあの部屋のまん中に、北へ向って坐らせるのだそうです。
妖婆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
湯巻
(
ゆまき
)
当世女装一斑
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
巻
常用漢字
小6
部首:⼰
9画
“湯”で始まる語句
湯
湯槽
湯気
湯呑
湯女
湯屋
湯治
湯殿
湯沸
湯浴