流刑るけい)” の例文
こゝにはかれらそのバビローニアの流刑るけいに泣きつゝ黄金こがねをかしこに棄てゝえたる財寶たからにて生き、かつこれを樂しむ 一三三—一三五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「だが、君の流刑るけいを聞き、また君が俺にしてくれた友誼ゆうぎの厚さに、山泊やま頭目とうもく連中は、どうしても一度君に会いたいといってきかないんだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕はまた、それをまじめなことだと思って、教会はこれから刑事事件を裁判して、笞刑ちけい流刑るけいや、悪くすると死刑の宣告さえするようになるのじゃないかと考えたんですよ
異端を学び、幻術を蓄積し、厭魅咒咀して百物に害を及ぼす者は、首謀者は斬罪ざんざいに、連類者は流刑るけいに処すというのであるが、今日でう思想取締乃至は邪教処断を思わしめて興深い。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
我はこの時ヴィルジリオがかくあさましく十字にはられ永久とこしへ流刑るけいをうくるものあるをあやしめるをみたり 一二四—一二六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「とにかく、死刑はいけません。死罪だけは、断じていけない。といって、軽罪では、高家の父子もおさまりますまい。死一等を減じて、辺疆へんきょうの地へ流刑るけいにされてはいかがでしょう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さて我子よ、かの大いなる流刑るけい原因もとは、木實このみあぢはへるその事ならで、たゞ分をえたることなり 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
流刑るけいの道にも侠大尽きょうだいじんの門もある事
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我を永遠とこしへ流刑るけいに處せしまことの法廷願はくは汝を福なる集會つどひの中に入れ汝に平和を受けしめんことを。 一六—一八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)