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沢庵石
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たくあんいし
ふりがな文庫
“
沢庵石
(
たくあんいし
)” の例文
旧字:
澤庵石
「この
墓銘
(
ぼめい
)
を
沢庵石
(
たくあんいし
)
へ
彫
(
ほ
)
り付けて本堂の裏手へ
力石
(
ちからいし
)
のように
抛
(
ほう
)
り出して置くんだね。
雅
(
が
)
でいいや、天然居士も浮かばれる訳だ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
人足達が路の上へ
投
(
ほう
)
り上げたのは、まさに使い古りた
沢庵石
(
たくあんいし
)
。五、六貫は確かと言った、泥と
糠
(
ぬか
)
に
塗
(
まみ
)
れた真っ黒な丸石です。
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
城内から大きな
沢庵石
(
たくあんいし
)
——は、ちと
可笑
(
おか
)
しいから、大きな石臼を見つけてきて、これを目の上よりも高くあげて、寝台に睡る妖婆の頭の上にドーンとうちつける。
軍用鼠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
米友は籠ぐるみ
牛蒡抜
(
ごぼうぬ
)
きにした恰好で抱き出して来て、そうして炉辺の一方へ押据えたが、動揺を防ぐために、のし板を持って来てあてがった上に、
沢庵石
(
たくあんいし
)
かなにかを臨時の押えとして重しをかけ
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「曾呂崎が電車へ乗ったら、乗るたんびに品川まで行ってしまうは、それよりやっぱり
天然居士
(
てんねんこじ
)
で
沢庵石
(
たくあんいし
)
へ
彫
(
ほ
)
り付けられてる方が無事でいい」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
なにしろ、棺の中には、トラ十の身代りに、
沢庵石
(
たくあんいし
)
か何かを入れておくわけですから、
火葬炉
(
かそうろ
)
の中でいくら油をかけて焼いてみたところが石は焼けませんからね。
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
平次は水道橋へ来ると、橋の袂を捜して手頃な
沢庵石
(
たくあんいし
)
ほどの石を見付けました。
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると
向
(
むこう
)
に見える柳の下で、
真裸
(
まっぱだか
)
な男が三人代る代る
大
(
おおき
)
な
沢庵石
(
たくあんいし
)
の持ち上げ
競
(
くら
)
をしていた。やっと云うのは両手へ力を入れて差し上げる時の声なんだよ。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
あたしは、拾ってきた懐中電灯で、
足許
(
あしもと
)
に転がっている
沢庵石
(
たくあんいし
)
の倍ほどもある大きな石を照した。
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
野だは
大嫌
(
だいきら
)
いだ。こんな
奴
(
やつ
)
は
沢庵石
(
たくあんいし
)
をつけて海の底へ
沈
(
しず
)
めちまう方が日本のためだ。赤シャツは声が気に食わない。あれは持前の声をわざと気取ってあんな優しいように見せてるんだろう。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「噴火口は実際猛烈なものだろうな。何でも、
沢庵石
(
たくあんいし
)
のような岩が真赤になって、空の中へ吹き出すそうだぜ。それが三四町四方一面に吹き出すのだから
壮
(
さか
)
んに違ない。——あしたは早く起きなくっちゃ、いけないよ」
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
沢
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
庵
漢検準1級
部首:⼴
11画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
“沢庵”で始まる語句
沢庵
沢庵漬
沢庵坊
沢庵樽
沢庵和尚
沢庵桶
沢庵圧
沢庵色
沢庵雑録