殺害さつがい)” の例文
「なにかの屍体したいを発見したのだ。けものか? あるいは仲間割なかまわれした悪漢どものひとりが、殺害さつがいされたのかもしれない」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「ならば別段でもござりませぬが、何者かの悪戯あくぎ——おそらく悪戯と察せられます——で、殺害さつがいされたものでござる」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分はきっと天寿てんじゅつ迄もなく殺害さつがいせられてしまうに決っていると確信しているのだから、実に困ったものだ。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうして水品陣十郎が、父庄右衛門を殺害さつがいしたのは、澄江に横恋慕した結果からのはずだ。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一個人の殺害さつがいせられたるために三十五万ドルの金額を要求するごとき不法ふほう沙汰さたいまだかつて聞かざるところなり、砲撃ほうげき云々うんぬんは全く虚喝きょかつぎざれば断じてその要求を拒絶きょぜつすべし
死体は即刻そっこく大学へ廻され、剖検ぼうけんされた。結果としてその早暁そうぎょう二時と三時との間に殺害さつがいされたことが判明した。死因は刺殺しさつで、刃物は美事みごとに心臓に達している。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
捜査課長の殺害さつがい事件は、俄然がぜん日本全国の新聞紙をにぎわした。それと共に、赤外線男の噂が一段と高まった。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これでみると、一郎はやはり愛弟あいてい四郎を殺害さつがいした犯人を探しだそうとしているものらしい。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「あなたは、ミマツ曲馬団の誰かを殺害さつがいしようという計画をもっていたのではないですか」
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ええ、あったどころじゃないです。唯今ただいま総監閣下が殺害さつがいされました」
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ですが金属Qは、まず第一に谷間三根子を殺害さつがいしました。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)