どし)” の例文
かぞどしの二つにしかならないおとこであるが、あのきかない光子みつこさんにくらべたら、これはまたなんというおとなしいものだろう。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
おれの家じゃ、お前さま、去年の暮れに女の子が生まれて、まだ数えどし二つにしかならない。あれも三つと勘定したものかなし。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あれからの彼女は旦那を助けて家を整理するかたわら、日夜兄妹きょうだい二人ふたりの子供の養育に心を砕いたが、その兄の方の子がもはや数えどしの十二にもなった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)