此道このみち)” の例文
此道このみち二刀として太刀を二つ持つ儀、左の手にさして心無し太刀を片手にて取ならわせん為なり、片手にて持得もちえば、軍陣、馬上、川沿、細道、石原、人込み、かけはしり
巌流島 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
當に歩行あゆむ事大凡一里許と思ふ頃燈火のひかりは見えず成けるにぞ彌々いよ/\途方にくれ斯ては詮方なし然ばとてかうしては居られず何にしても此道このみちを行ば人里へ出ぬと云事は有まじと心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
車上しやじやうひと言葉ことばすくなかくまがつてくだされ、たしか此道このみちおもふやうなりとて梶棒かぢぼうきかへさせぬ、御覽ごらんなされまし矢張やはりこゝはもとみちこれでよろしう御座ございますかといぶかしみて車夫しやふ言葉ことば
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)