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欷歔
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ききょ
ふりがな文庫
“
欷歔
(
ききょ
)” の例文
(娘を
抱
(
いだ
)
く。)己が悪かった。勘忍してくれい。(娘は顔を画家の胸に押付く。画家は
徐
(
しずか
)
に娘の髪を撫づ。娘忽ち
欷歔
(
ききょ
)
す。画家小声にて。)
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
跡
(
あと
)
は
欷歔
(
ききょ
)
の声のみ。わが
眼
(
まなこ
)
はこのうつむきたる
少女
(
おとめ
)
の
顫
(
ふる
)
う
項
(
うなじ
)
にのみ注がれたり。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
衣を
牽
(
ひ
)
き、床を
遶
(
めぐ
)
りて狂呼す、「バーンス」詩を作りて河上に
徘徊
(
はいくわい
)
す、或は
呻吟
(
しんぎん
)
し、或は低唱す、忽ちにして大声放歌
欷歔
(
ききょ
)
涙下る、西人此種の所作をなづけて、「インスピレーション」といふ
人生
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
家慈
輿中
(
よちゅう
)
ヨリコレヲ
覰
(
うかが
)
ツテ
欷歔
(
ききょ
)
ス。小弟
懐
(
ふところ
)
ニアリ
呱呱
(
ここ
)
乳ヲ
索
(
もと
)
ム。余モマタ家慈ニ向ツテ
頻
(
しきり
)
ニ
阿爺
(
あや
)
ニ
見
(
まみ
)
ユルコト
何
(
いずれ
)
ノ日ニアルヤヲ問フ。シカモソノ幽囚ニアルヲ知ラザル也。至レバ
則
(
すなわ
)
チ老屋一宇。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
(画家
欷歔
(
ききょ
)
す。)あなたがそうしておしまいなさったのでございますから、
為様
(
しよう
)
がございませんわ。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
▼ もっと見る
ダルドルフの
癲狂院
(
てんきょういん
)
に入れんとせしに、泣き叫びて
聴
(
き
)
かず、のちにはかの襁褓一つを身につけて、幾度か
出
(
いだ
)
しては見、見ては
欷歔
(
ききょ
)
す。余が病牀をば離れねど、これさえ心ありてにはあらずと見ゆ。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
欷
漢検1級
部首:⽋
11画
歔
漢検1級
部首:⽋
16画
“欷”で始まる語句
欷
欷咽
欷声
欷泣