“棲(ず)” の例文
そのついでに友人の来書一切(いっさい)を蔵(おさ)めた柳行李(やなぎごおり)を取出しその中から彩牋堂主人の書柬(しょかん)を択(えら)み分けて見た。雨の夜のひとり棲(ず)みこんな事でもするより外(ほか)に用はない。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
過去に経験のない独(ひと)り棲(ず)みをする源氏に同情して、現在の三位(さんみ)中将は始終訪(たず)ねて来て、世間話も多くこの人から源氏に伝わった。まじめな問題も、恋愛事件もある。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「はて、お一人棲(ず)みでござるか?」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)