“両棲”の読み方と例文
読み方割合
りょうせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日頃でも敵の中に半分、味方の内に半分、両棲りょうせいを常としている伊賀、甲賀の者は、すこしも敵地深く入って来たというような危惧きぐを持たないもののようである。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あたしは両棲りょうせい動物よ」と云うだけあってそう云うことには誰よりもつうであり、貞之助や井谷を相手に東京弁と大阪弁とのあざやかな使い分けをして見せるのであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「常に然り然りであり、その次に否々である、」と聖パウロが評したような人物に、ルナンは属していた。フランスの選良な人々は皆、この水陸両棲りょうせい的な信条に心酔していた。